―本作は、GReeeeNの「愛唄」に込められたメッセージをもとに、恋に出逢った若者たちの成長と友情や恋を描いた青春映画です。「愛唄」という楽曲にどのように触れ、どんな印象を持っていましたか。
横浜:
とにかくメッセージや歌詞がストレートで、心にスッと入って来る。劇中、凪(清原果耶)が書いてくれた歌詞に、龍也(飯島寛騎)が曲をつけて、僕が演じたトオルに歌ってくれるシーンがあるんですよ。今ではもう『愛唄』を聴くと、凪がトオルに贈ってくれた歌だと思ってしまいます。聴くとすぐ、撮影時の記憶が蘇ってきます
清原:
小学生の時に入っていた合唱クラブで『愛唄』を練習していたので、このお仕事をいただいて、すごくご縁を感じました。『愛唄』は真っ直ぐで意志の強い凪の、気持ちが込められた詩。今『愛唄』を聴くと、何だかピュアな気持ちになります
飯島:
僕は小3くらいの時、YouTubeにアクセスしたくて従兄弟に聞いたら、“『愛唄』を検索するとYouTubeが出てくる”と教えられ、検索したらその通りで(笑)。そこで初めて聴いて、いい歌だなぁ、と。そんな風に何気なく知った『愛唄』ですが、今では本当に印象深い一曲になりました
―役へのアプローチは、どのようにされましたか。
横浜:
僕が演じたトオルは、信じられないほどピュアで綺麗な心を持つ青年。物語の中では最も感情移入ができる役だと思うので、観て下さる方もトオルの心情に寄り添えるように、自然体でいることを心掛けました。相手の発する言葉をしっかり受け止め、しっかり返すことを意識しました
清原:
凪として生き切るために、私生活でも言葉を大切にし、一瞬一瞬を無駄にせず充実させて生きることを意識しました。凪が詩を書くように、私は思ったことをノートに書きながら、凪と自分の距離を詰めていくということもしました
飯島:
音楽の経験がない僕は、ギターを抱えて寝ろと言われるくらいで、本当に毎日ずっとギターに触れていました。大変な面もありましたが、色々なことを考えさせられた作品になりました
―映画のように“もし、あと3か月の命”と言われたら、何をすると思いますか?
飯島:
これまで支えてもらった人たちに、感謝の気持ちを伝えます。その後、何をするか……。トオルと同じように、恐怖を感じると思います。でも龍也を演じた今は、その時の自分に何ができるかを考え……バンジージャンプみたいな小さなことから大きなことまで、悔いなく生きて死にたい、と思います
清原:
もちろん感謝を伝えに行きますが、良くも悪くも3カ月で終わってしまう人生は私の人生なので、自分のしたいことをします。世界旅行、美味しいものをいっぱい食べる、などたくさん…。今までお世話になった方々に、全力で何か恩を返せるようなこともしたい。だからこそ案外、普通に過ごすかもしれませんね
横浜:
自分も感謝の気持ちを伝えるのはもちろんですが、人間的に僕はそこまで強くないので、トオルと同じように人生を投げ捨てようとする気もします。“もう何やっても同じだ”、と。でも今は、本作を経験したからこそ、一瞬一瞬を大切に生きるということを胸に、きっと残りの日を大切に生きていけるのではないか、と思いますね