―『honey』で、臆病なヒロイン・奈緒を演じていますが、役作りする際に苦労したところはありましたか?
ビビりでヘタレな奈緒は、どちらかというと私自身とは正反対。 人と目を合わせられないくらい内気なので、目線の合わせ方やひとつひとつの仕草など、 細かなところを考えながら作っていって…。難しかったですね。
―オドオドしている時の、どこか挙動不審な動きなど、どういうふうに編み出しましたか?
監督から「もっと身体全体で表現していいよ」と言われたので、驚く場面ひとつにしても、動きやリアクションを大きくしました。 私が、漫画原作の作品の時によくしているのが、漫画の絵を切り取ってノートに貼り付けることなのですが、 今回も原作の奈緒の顔部分を全部切り取ってノートに貼り付け、“ここはこんな風に”など書いておく“奈緒ノート”を作って、 演じるときの参考にしていました。
―表情が多彩で、“顔芸”とでもいいたくなるシーンも結構ありましたね(笑)。
そうなんです。たとえば、不良の鬼瀬くんから名前を呼ばれて、「放課後、体育館裏で待っている」と奈緒が言われるシーン。 「私のことじゃない」ととぼける奈緒が変な表情をするのですが、撮影前に監督から 「すごく楽しみにしている」と言われて、 すごいプレッシャーで(笑)。考えた末に、顎を突き出した、あの感じになりました(笑)。