― まずは「映画きかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険」のゲスト声優として参加された感想と、演じた役について教えてください。
大島:
芸人なので、顔芸に頼れない声優は難しかったですね。私が声を演じたディーゼル機関車のフランキーは、イヤな奴ではあるけれど、ものすごくイヤな奴ではないんです。そのさじ加減が難しかったですね
黒沢:
私が声を演じた実験用機関車のレキシーは、村上さんが演じたセオといつも一緒で、天真爛漫だけど母性がある女の子。だから声を若くして演じましたよ! それが嬉しかったです(笑)
村上:
セオは男の子だけどかわいいキャラクターなので、女の子っぽくならないように気をつけました。自分に自信のないセオが、レキシーたちに支えられ、頑張ったら出来る! という展開がいいんです
― とてもストレートなメッセージが詰まったシリーズですが、今回、心に残っているセリフやメッセージはありますか?
村上:
みんなで一緒に歌うエンディング曲の歌詞ですね。『みんな集まって助け合おう、みんなで問題解決しよう』って。そして『競争じゃない』という歌詞が、子どもたちに染み入って欲しいな。 いつも『自分が一番~!』とか言っている幼稚園の娘に、『おい、そういうことじゃないんだよ』と教えてくれるいい曲
大島:
私も最後の歌だな。『競争じゃない、一番じゃなくていいじゃないか、一番大切なのは友達なんだよ』と。それって、うちらのことも言っているのかな、と
黒沢:
私は、村上と歌う『ちょっと役に立つ~ぅ?』の部分で、感動して泣きそうになって(笑)。自分でも少しは役に立てているって実感できた時、この仕事を続けて来て良かったと思えたことがあったから
― “仲間の大切さ”が本作の軸ですが、20周年を迎えた森三中の友情が続いてきた秘訣は何でしょう?
黒沢:
引っ張っていく人がいない分、それぞれが得意なジャンルの時に、『じゃ、私行ってくるね』と頑張る。場面場面でそういう役割があるのは、お互いに助かっているよね
村上:
体張る時は『大島さん、頑張ってください』みたいな(笑)。得意な人を応援していますんで、と後ろから支える関係。互いにすごく信頼、信用していますね
大島:
20年そんな感じで、のらりくらりとやってきましたよ。
20年経っても人間、基本はそう変わらない
村上:
母親になったとか環境は変わったけど、3人の関係は変わらないね
大島:
まだ目標を達成していないから、というのもあるかも。どこかに達成していない感があるから、20年も短く感じるのかな
黒沢:
しかも今は高年齢化だから、若手って言われるほとんどの芸人さんが40歳超え(笑)。
昔の20周年は堂々としていたけれど、今はまだ、テレビ局の廊下も中央は歩けないね(笑)
― この4月に社会人になる人も多い今、フランキーのように仕事が終わらずパンクしそうになったらどうすればいいでしょう?
黒沢:
フランキーは他の機関車とも交流がないから、あんな風になっちゃって、ちょっとかわいそう。みんなでフランキーのところへ遊びに行ってあげたいな
村上:
誰か助っ人を呼んで、助けてあげたい。フランキーの上の人を動かしたいですね。
現場はこうなっています、どうにかして下さいって
大島:
でも演じた私からすると、“フランキー、お前は、極限まで頑張ったのか?”と思う。
若い時だからこそ無理できることもあると思うし、その経験が次に繋がる。その中で色んな選択肢も出てくるので、一度、極限まで頑張ってみるというのも、いいかな、と思いますね
黒沢:
確かに、今気づいたけど、“頑張っている”って人が決めることなんだよね。
“こんなに私、頑張っているのに”じゃなくて。だからとりあえず、“頑張り過ぎないで”と人に言われるまで、みなさん頑張ってみてください!