― 今回のオファーを受けた時、率直にいかがでしたか?
「あの有名なキューティーハニーをわたしが?」という感じでした。小さい頃はキューティーハニーと出会う機会がなかったのですが、佐藤江梨子さんが演じた映画版の時に初めて知ったので、それ以降勉強して魅力を再認識していて。女性だけでなく男性のあこがれの存在にもなりうるヒーローなので、とても夢のある素敵な作品で、プレッシャーにも思いました。
― 「いい意味で期待を裏切るハニーを演じてみたい」と言われていたそうですね。
もともとキューティーハニーにお色気が強いイメージがあったもので、わたしがハニーを演じるにあたって「わたしで大丈夫ですか?」と聞いたほどでした。でも今回は、すごくスタイリッシュな世界観のハニーにしたいということで、監督さんをはじめとした皆さんが話しあって、最初からビジョンがはっきりと決まっていました。わたしは、そこに身を任せるだけでした。
― 撮影を終えて、公開を控えたいま、いかがですか?
従来のキューティーハニーの世界観に新しい要素をプラスして、壮大なスケールだけれどストーリー性もしっかりとあるエンターテインメント作品になったと思います。きずなや愛情などのテーマもあって、そこに寄り添った世界観なので、シンプルに公開が楽しみですね。
― イオンシネマのようなシネコンに出かけて、映画を観ることはありますか?
そうですね。比較的、観ているほうだとは思います。いろいろなジャンルの映画を観に行くタイプで、アクション系も観ますし、先日はディズニー映画の『ズートピア』を観ました。『アントマン』とか『テッド』とか、洋画が多いですね。日本映画だと、ホラー映画をひとりで観に行ったこともあります(笑)。
― 劇場でのこだわりの楽しみ方はありますか?
座席で言うと、真ん中より後のほうですね。一番後ろとか、できるだけ後ろのほうで観ます。映画は自分にとってフッと息も抜けて楽しめて、1時間、2時間、その間だけ別の世界にトリップできる。人生を感じるとか、それが映画の魅力だなあと思います。それと父親が『ターミネーター』の大ファンで一緒に観た思い出があるので、今回アンドロイドの役ということで『ターミネーター』に近いイメージがあるので、個人的にもうれしいです(笑)。
― 映画館で初めて観た映画は何ですか?
『Dear Friends』という北川景子さん主演の映画で、友だちとふたりで観に行った思い出がすごくありますね。それがきっかけで、自分も作品に出てみたいと思ったんです。女子高生ですごいギャルの女の子なのですが、乳ガンになってしまって苦しみ、葛藤するという物語で、その時の景子さんの演技が素晴らしかった。映画館で号泣した思い出があります。その時、演じるということの素晴しさに初めて気づいた気がします。
― 今回の『CUTIE HONEY -TEARS-』はアクションが凄まじかったですが、そこへの抵抗感などはなかったですか?
今回、アクションは肝だったと思いますが、わたしは運動が得意なので、変身してアクションをすることは夢でした。練習もたくさんしました、小学校の頃、バドミントンをやっていましたが、その当時を思い出すかのように、走って、ストレッチをして、マットを広げて、受け身の練習をして。大変でしたけれど、楽しかったです。
― 映画を観ていると、さまざまなパターンのアクションがあって、本格的なアクション女優の誕生、と言ってもいいと思います。
キック、前蹴り、後ろ蹴り、回し蹴り、跳び蹴り、ジャブストレートなど、いろいろな技を習って、試して、本番で撮影しました。最終的にはワイヤーでわたし自身が吊られて、5メートル上から飛び降りる練習もしました。いろいろな技をやったので、大変でしたが、勉強になることも多く、いい経験にもなりましたね。
― 最後になりますが、映画を楽しみに待っているファンに一言お願いいたします。
今回ハニーを演じさせていただいて思ったことですが、もちろん従来のイメージもあると思うので何か違いを感じる瞬間があるかもしれないけれど、反対に予想もしていないことが起こる可能性もある作品だと思います。女の子はヘアメイクやドレスのチェンジも楽しめると思いますし、ヒーローだけれどどこか少女のような彼女の内面にも注目してください。