―本作で演じられた、修二郎(堺 雅人)の妻・真理は帰国子女という役柄ですが、 どのように準備をされて臨まれたのでしょうか?
英語セリフの練習をしました。でも、セリフが一個くらいしかなかったので、滝田洋二郎監督の優しさに救われたと思いました。 帰国子女っぽいことを深く意識しなかったのですが、日本語が上手くない感じで演じたほうがいいのかな、 ということを考えたりもしました。メイクと髪型は派手なルックスで、むしろあの当時の日本では 浮いている感じのキャラクターになっています。衣装などカタチに救われたということはあったかもしれません。
―普遍的なテーマが感動を呼びますが、真理を演じて、作品への想いはいかがですか?
壮大な作品で、豪華なキャストの方々をはじめ、普通の映画と比べるとスケールが全然違いますよね。 吉永小百合さんは、わたしにとっては女優の先輩ではなくスターなので、 お目にかかれると、ましてや共演できるとも思っていなかったので、本当に光栄なことだなと思っております。
―撮影中、吉永さんとお話しする機会などはありましたか?
ありました。まるで女子高生の頃を思い出すかのように、スポーツや食の話などプライベートな話題を、 ずっとお話させていただきました。すごく気さくな方なので、おこがましいですが、友だちになれそうな感覚で お話してしまいました。プロフェッショナルで手の届かない存在だけれど、いつも謙虚なんです。そのお姿を見て、 本当のプロだなと思いました。オファーをいただいた時、ふたつ返事で出演させていただいて本当によかったです。