― お2人は初共演だと思いますが、お互いの印象を教えてください。
川口:
林さんはこの作品で会うまで、なにを考えているのかわからない…ミステリアスなゲイなのかな?って(笑)。というのは役の印象ですけど、謎に包まれているイメージでした。でも、私がどんなお芝居をしても受け止めてくださる信頼できる方で、気を遣わずにやりたいことができて楽しかったですね。
林 :
川口さんは本当におとなしくてかわいらしいというイメージしかなかったんですけど、会ってみたらおもしろい人でした(笑)。ふざけたことをするのが好きで、でも、すべて正直でウソがないから信用できる。歳は下なんですけど、年齢差はまったく感じなかったです。
― 本作では林さんの演じる渚が料理をするシーンがいっぱい出てきますが、林さんはどこまで実際に料理をしているんですか?
林 :
この作品のために特訓して、手元だけが映るカットもすべて自分でやりました。最初の料理のシーンなんて、悔しいぐらい手元しか映ってないけれど…(笑)。監督が「吹替えは絶対に使いたくない!」って、最初におっしゃって。それでいて、実際に“やってますよ感”を出していないのがオシャレですよね。
川口:
映画に出てくる、林さんが作る料理はどれもすごくおいしかったです。なかでもお弁当は、高びき(モロコシ)をお肉に見立てたハンバーグだけじゃなく、隣のおかずやご飯もおいしくて最高でした(笑)。
― お2人が好きな料理はなんですか?
林 :
劇中ではベジタリアンですが、本当は肉が好き。特に焼肉は大好きで、「疲れたら肉!」という感じで、しょっちゅう食べに行きます。
川口:
私は辛いものが好きです。スパイシーな野菜とか…最近はタイ料理ばっかり食べています (笑)。韓国料理も好きですね。
― 「にがくてあまい」には苦手なものを克服していくというテーマもありますが、お2人が克服したいもの、克服したいことは?
川口:
私はお酒が弱いので、もう少し飲めるようになりたい。体調にもよるけれど、忙しいほど飲めなくて。もう少し飲めたら、みんなともっと楽しくなれるのになって思います。
林 :
僕は逆にお酒を飲むと楽しくなって、記憶が曖昧になるし、次の日に後悔することが多いので、気をつけようと思っています(笑)。
― 最後に、これから映画を観る方へのメッセージをお願いします。
川口:
笑えるところは笑えるし、ほっこりできる家族の話でもあるけれど、なにかを頑張っている人の背中を押してくれる作品になっていると思います。大人の方も楽しめるので、ぜひたくさんの人に観てほしいですね。
林 :
欠点や克服したいことがある者同士が出会って、助け合って、心を開いて、前向きになって生きていく物語です。川口さんの演じたマキや渚に自分を置き換えて観てもらえば、映画館を出たあと、ちょっと明るい気持ちになれると思います。