―斎藤さんは何度目かの、たかしさんは初の声優挑戦ですね。難しさ、楽しさをどんなところに感じていますか?
斎藤:
僕は何度か経験があったので、自信があったんですよ。そうしたら、『ドライブヘッド』がいままでで最も一筋縄ではいかなかったです。 どの声で喋るか、その声を見つけるのにすごく時間がかかりました。でも、たかしは、まんま自分でしたね~(笑)
たかし:
僕、一応6オクターブ出る声の持ち主なので、声色を変えて色々としゃべってみましたよ。微妙な違いを楽しんでほしいですね!
斎藤:
そう、“ドライブヘッド界のマライア・キャリー”って呼ばれてますから。そんな声色の変化を楽しんでほしい…いや、無意味だわ! キャラクターの声を一度決めたら、違っちゃダメなの!!
―主人公のゴウ君たちは、毎度、授業中に手を挙げて「トイレに行きたいです」と言ってレスキューに向かいますね。
斎藤:
その行為は、男子の永遠の憧れですよね。しかも小学生という以外に、もう一つ“職”があるっていうのが、カッコいい
たかし:
“職”なのかな(笑)
斎藤:
小学生なのに掛け持ち、ってのがいい。現実には、みんな塾の掛け持ちばかりですから。 でもね、実際にドライブヘッドのおもちゃって、知育にもいいんですよ。男の子がメカに強くなっていく、その元を作りますからね
たかし:
男の子って古今東西、ロボットや変身が大好きですから
斎藤:
大人たちには映画を観終えた後、おもちゃを買っていただいて。僕らの最終目的は、そこです(笑)
―おふたりが演じられるユースケとアキラが仕える刈狩博士は、 機動救急警察への復讐から“ドライブヘッド”を邪魔しようとしますが、そんな複雑な心境を理解できますか?
斎藤:
もちろん共感しますよ! ヒューマンドラマとして、意外に深いんですよ。そういうところは、大人の方に楽しんでもらいたい。 なにしろつい先日までの僕が、刈狩博士の心境そのものでしたから。先日、生まれて初めて娘が誕生し、僕も変わりました。 やっと空が見られるようになりましたよ
たかし:
それまでは、もう殻に閉じこもって…
斎藤:
人の悪口ばかり言ってましたから(笑)
たかし:
娘の誕生以降、一度も悪口を聞いてないんです! 邪念が消えましたね(笑)
―映画版の魅力、そしていつもながらの「ドライブヘッド」の魅力を、どんなところに感じますか?
斎藤:
僕ね、基本、ちょっとした悪者が少しいい者になるとか、悪かった敵が味方になるとか、そういう展開が好きなんですよ。 例えばジブリ作品にも多いのですが、『天空の城ラピュタ』のドーラとか。 やっぱり、人間に悪い奴はいないんだな、って思えますから。それが本作の刈狩博士の逸話に通じているんです
たかし:
僕は戦隊モノの“自分がやられそうな時に仲間が来て助けてくれる”的な展開が大好きなんです。 そして仲間みんなで悪を倒す! という。本作もそこに感動しますね。まるで斎藤さんと僕みたいだな、と(笑)
斎藤:
おお、キレイにまとまりましたね!