THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE56 お笑いコンビ トレンディエンジェル

「男の子って古今東西、ロボットや変身が大好きですから」(たかし)

「大人たちには映画を観終えた後、おもちゃを買っていただいて。僕らの最終目的は、そこです(笑)」 (斎藤)

―斎藤さんは何度目かの、たかしさんは初の声優挑戦ですね。難しさ、楽しさをどんなところに感じていますか?

斎藤:

僕は何度か経験があったので、自信があったんですよ。そうしたら、『ドライブヘッド』がいままでで最も一筋縄ではいかなかったです。 どの声で喋るか、その声を見つけるのにすごく時間がかかりました。でも、たかしは、まんま自分でしたね~(笑)

たかし:

僕、一応6オクターブ出る声の持ち主なので、声色を変えて色々としゃべってみましたよ。微妙な違いを楽しんでほしいですね!

斎藤:

そう、“ドライブヘッド界のマライア・キャリー”って呼ばれてますから。そんな声色の変化を楽しんでほしい…いや、無意味だわ! キャラクターの声を一度決めたら、違っちゃダメなの!!

ドライブヘッド〜トミカハイパーレスキュー 機動救急警察〜

―主人公のゴウ君たちは、毎度、授業中に手を挙げて「トイレに行きたいです」と言ってレスキューに向かいますね。

斎藤:

その行為は、男子の永遠の憧れですよね。しかも小学生という以外に、もう一つ“職”があるっていうのが、カッコいい

たかし:

“職”なのかな(笑)

斎藤:

小学生なのに掛け持ち、ってのがいい。現実には、みんな塾の掛け持ちばかりですから。 でもね、実際にドライブヘッドのおもちゃって、知育にもいいんですよ。男の子がメカに強くなっていく、その元を作りますからね

たかし:

男の子って古今東西、ロボットや変身が大好きですから

斎藤:

大人たちには映画を観終えた後、おもちゃを買っていただいて。僕らの最終目的は、そこです(笑)

「ヒューマンドラマとして深いんですよ。そこは大人の方にも楽しんでもらいたい」(斎藤)

「自分がやられそうなときに仲間が助けてくれて、みんなで悪を倒す!
						そこにも感動しますね」(たかし)

トレンディエンジェル

―おふたりが演じられるユースケとアキラが仕える刈狩博士は、 機動救急警察への復讐から“ドライブヘッド”を邪魔しようとしますが、そんな複雑な心境を理解できますか?

斎藤:

もちろん共感しますよ! ヒューマンドラマとして、意外に深いんですよ。そういうところは、大人の方に楽しんでもらいたい。 なにしろつい先日までの僕が、刈狩博士の心境そのものでしたから。先日、生まれて初めて娘が誕生し、僕も変わりました。 やっと空が見られるようになりましたよ

たかし:

それまでは、もう殻に閉じこもって…

斎藤:

人の悪口ばかり言ってましたから(笑)

たかし:

娘の誕生以降、一度も悪口を聞いてないんです! 邪念が消えましたね(笑)

―映画版の魅力、そしていつもながらの「ドライブヘッド」の魅力を、どんなところに感じますか?

斎藤:

僕ね、基本、ちょっとした悪者が少しいい者になるとか、悪かった敵が味方になるとか、そういう展開が好きなんですよ。 例えばジブリ作品にも多いのですが、『天空の城ラピュタ』のドーラとか。 やっぱり、人間に悪い奴はいないんだな、って思えますから。それが本作の刈狩博士の逸話に通じているんです

たかし:

僕は戦隊モノの“自分がやられそうな時に仲間が来て助けてくれる”的な展開が大好きなんです。 そして仲間みんなで悪を倒す! という。本作もそこに感動しますね。まるで斎藤さんと僕みたいだな、と(笑)

斎藤:

おお、キレイにまとまりましたね!

Profile

トレンディエンジェル
						斎藤司(右)、たかし(左)からなる、“ハゲ”ネタでおなじみのお笑いコンビ。2005年4月結成。2013年「オンバト+」優勝、
						2014年のTHE MANZAI準優勝。2015年M-1グランプリでは優勝に輝いた。斎藤さんは、日本でも大ヒットした「SING/シング」(16)で、
						ダンスと歌の名手であるブタのグンターの声を演じている。
撮影=河内彩 取材・文=折田千鶴子

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