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拳と祈り —袴田巖の生涯—

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    ©Rain field Production

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    【ストーリー】

    2014年3月、東京拘置所。死刑囚の袴田巖さんが、突如釈放された。1966年6月に静岡県で味噌会社専務一家4人が殺害され、放火された事件の犯人とされ、47年7ヶ月もの獄中生活を送ってきた。明日突然、死刑が執行されるかもしれない。そんな恐怖の日々をくぐり抜け、30歳の青年は78歳になっていた。着の身着のままワゴン車で東京拘置所を後にした時、本作監督の笠井千晶が助手席でまわすカメラが捉えたのは、まるで夢から覚めたような袴田さんの表情だった。死刑囚が再審開始決定と同時に釈放されるという、驚くべき事態を当日のニュースは劇的に報道した。その夜、半世紀近く引き裂かれていた姉と弟が枕を並べた。拘置所の壁に隔てられ、想像を絶する苦難を生き抜いたものの、奪われた時間は戻らない。なぜこれほどの試練が与えられなければならなかったのか。言葉にしがたい悲しみや喪失を2人の寝息が静かに包み込む。さらに続くことになる司法との闘いを覚悟しながら、カメラは2人の生活を記録し、対話を重ね、袴田さんの心の内面深くに迫っていく。


    【公開日】 2024年10月19日
    【上映時間】 159分
    【配給】 太秦
    【監督】 笠井千晶
    【出演】 袴田巖/袴田秀子

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