THE VOICE|special interview:「映画にかける思い」映画業界に関わる著名人の方々に、さまざまな角度やテーマで映画にまつわるお話をしていただきます。/VOICE81 俳優 田中圭 Ray専属モデル・女優 岡崎紗絵

「紗絵ちゃんは、一緒に居ると元気をもらえる。バランスがいい!」(田中) 「田中さんは頼りになるお兄さん。優しくて居てもらえるだけで安心感がある」(岡崎)

―1/17公開の映画「mellow」に出演が決まった際の気持ちと、脚本を読んだ感想を教えてください。

mellow

田中:

「昔からお世話になっているプロデューサーに、面白い監督がいるから圭と組ませてみたい、と言われていました。その直後くらいにお話をいただき、(縁が)繋がったな、と。今泉監督の脚本は、独特な世界観と着眼点で、よくぞこれを映画にしようと思ったな、とすごく新鮮でした」

岡崎:

「今泉さんの『愛がなんだ』や『パンとバスと2度目のハツコイ』など、日常の温かさが色んなところに出ている過去作が面白くて好きだったので、出演できてすごく嬉しかったです。本作も、田中さん演じる花屋の夏目さんを中心に、女性がそれぞれの形で思いを伝える、すごく温かい作品だと思いました」

―お互いの共演の感想を教えてください。

mellow

田中:

「紗絵ちゃんは、一緒に居ると元気をもらえる元気な子。撮影時、どうやったらそんな23歳になれるのかと思うくらい、すごくバランスがよくて。もっと大人な役も、ずっと子供の役も出来る人だな、と」

岡崎:

「田中さんは本当にそのままで、優しくて居てもらえるだけで安心感がある、頼れるお兄さんでした。私に目線を合わせてくださって、すごくフランクに居てくださるので、すごく助けられました!」

―街で一番オシャレな花屋の夏目さん、廃業寸前のラーメン屋さんを演じて、感じたことや役に入るのにされたことを教えてください。

mellow

田中:

「花に囲まれる生活をしたことがなかったので、花束を作るシーンはすごく緊張しました。花を選ぶ順番など、監修の本物のお洒落な花屋の先生に教えていただき、もろに暗記する感じで作っていきました。ただ一昨年、母親を亡くしてから花屋に行くようになっていたので、少し運命のようなものを感じました」

岡崎:

「ラーメン屋さんの着たおしたTシャツと首に巻いたタオルなどの格好も初めてだったので、すごく新鮮でした。ラーメン作りの練習をさせていただきましたが、簡単そうに見えて全くできなくて。技術のすごさを初めて知りました!」

「日々小さな決断は迷わずしています。基準は、何をしないと後悔するかですね」(田中) 「進学するか、夢を追うか。人生最大の決断でした」(岡崎)

―花屋のお客さんはみな、夏目さんのことを好きになってしまいます。

mellow

岡崎:

「見ず知らずのカップルの喧嘩を聞いて泣いてしまう夏目さんの優しさ(笑)!?……を見て、本当に寄り添ってくれる人だなぁ、と。
そんなところに周りの女性は惹かれるのかもしれないな、と」

田中:

「でも、みんな好きと言いつつ、そこまで好きではないんです。いうなれば恋する前の“人を好きになる”練習台というか。この映画に登場する人物は、実は幸福な人が誰もいない。それなのに、人の心を温かく描いているんです」

―劇中、木帆ちゃんは、ある大きな決断をしますが、それくらい大きな決断を、これまでされたことはありますか?

mellow

田中:

「大きくはないですが、日々の小さな決断は迷わずにしています。一日のうちでも、やりたいことはたくさんある。ジムに行きたいが家族とも過ごしたい、映画も観たい。そういうとき、一番したいことを選ぶのではなく、僕は何をしないと後悔するか、を基準にして選ぶことにしています」

岡崎:

「私は進学も少し考えていたので、名古屋から東京に出て夢を追うかの選択は、人生最大の決断でした。初めての一人暮らしというのもあって、本当に考えましたね」

Profile


					田中圭 俳優 夏目誠一役
					1984年生まれ、東京都出身。00年デビュー。主演を務めたTVドラマ・映画「おっさんずラブ」が大ヒット。近作に「スマホを落としただけなのに」(18)、「劇場版 おっさんずラブ~LOVE or DEAD~」(19)「記憶にございません」(19)など。新作「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」が6月公開予定。
					岡崎紗絵 Ray専属モデル・女優 木帆役
					1995年生まれ、愛知県出身。雑誌「Seventeen」で“ミスセブンティーン2012  グランプリ”受賞。「脳漿炸裂ガール」(15)で映画デビューを果たす。おもな出演作に「ReLIFE リライフ」(17)、「不能犯」(18)、「午前0時、キスしに来てよ」(上映中)など。
撮影=野崎航正 取材・文=折田千鶴子

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